真崎です

沖縄にいます

お医者さんはメニエール病だなんて言うけれど

 

誤診を疑いながらあの日のことを書きますね。

 

3月30日深夜3時。

 

飲み会で強めのビールを2杯あおって帰宅、夜中1時から始めた文字起こしを終えてそのまま布団の中に入った私は疲労と酔いに任せて即落ちする予定だった。

 

 

「……なにこれ」

 

 

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なにこれ、なんてキレイ……

 

じゃなくてなにこれすっげー気持ち悪い。静止しているはずの景色が寝転んだ瞬間いきなり左回転。ぐるぐるバッド3時間くらいやり続けたら味わるんじゃないかなってレベルの激しいやつで脳内エレクトリカルパレード状態。気持ち悪くて寝返り打ったら5時間級にレベルアップで逃げ場なし。

 

あまりの気持ち悪さにのたうち回ること数分か数十分か数時間。気付けば無事眠りに落ちていたようでめでたしめでたし、本当の地獄は朝からでした。

 

 

朝8時。

 

ちゅんかちゅんかとスズメの鳴き声とともに爽やかに目覚めた私。この日は夕方に取材が1件、がんばるぞーなんて爽やかな気合いで身体を起こした瞬間エレクトリカルパレード再来。ひどいよミッキー。目に映るすべての景色と物体がねっとりと左回転して気持ち悪いのなんのって。

 

酔っ払いかなゾンビかなって足取りでフラフラと階段を上がってリビングに入ると私の顔を見た住人が「ちょ、顔真っ青やぞ」と驚き顔。「お、そっちは顔オッサンやぞ」なんて返しにもキレはなし。

 

「どうしたん?」

「なんか昨日の夜から目眩がすごい」

 

「どんな感じ?」

「景色がずっと左回転してる」

 

「二日酔いちゃう?白湯飲みや」

「そうする」

 

ぬるめのお湯をコクコクと飲んで一息。

ふぅ。

 

 

 

トイレにダッシュ

 

便壺を覗き込むようにかがんだ瞬間に口から清流。

いよいよやばそう。

 

出すだけ出してリビングに戻り、低めのソファにゴロンと寝転がったらやっぱり天井がぐるぐる回って気持ち悪い。寝転がるのが一番しんどそうなので、燃え尽きた矢吹ジョーばりのうなだれ感を漂わせながら座り込む。

 

「もしかしたら貧血じゃない?」

「それあるかもなあ」

「これ飲んでいいよ」

 

女子力高めな住人がベリーの鉄分たっぷり健康ジュースを分けてくれた。ありがたやーと濃い赤紫色のジュースをコクコクと飲み干す。

 

 

 

トイレにダッシュ。(デジャヴ)

 

これが本当のキャッチ&リリースってな具合にさっき入れたやつ全部出た。苦しさに涙をボロボロ流しながら振り絞る。でも出ても出ても胃腸あたりで消えないモヤモヤ感。腸炎にかかった人がよく「トイレと友達になった」なんて言ってるけど、こちとら便器とマブダチ。いろんな意味で汚い私をも全力で受け止めてくれる包容力にしばし身を預けた。

 

フラフラとリビングに戻って考える。

今日、取材だいじょうぶ……?

 

 

あるのは眩暈と吐き気のみ。熱は全然なかったので朝の間に2つの症状をどうにかすれば間に合うかもしれない。念のため担当者の方にご連絡を入れておき、取材のために準備開始。

 

「しゃべったら気持ち悪いねんけどさ」

「うん、それヤバない?」

「慣れたら大丈夫やろ、練習させて」

 

オッサン顔の同居人を捕まえて話す練習。

 

「今日仕事ないん?」

「今日は休み」

 

「仕事楽しい?」

「おーめっちゃええ感じやで」

 

「なぁ」

「ん?」

 

「気持ち悪い」

「おれ?」

 

ごめん違う、と言えずにトイレへダッシュ

ごめん、違うからな。 

 

取材の途中に気持ち悪くなったらどうしよう。最悪な状態を回避するため今のうちにすべてを出し切る決意。人差し指と中指をノドの奥まで突っ込んで号泣しながら便器と向き合う。すべては取材のため。かつてないほどに意識高い嘔吐。

 

もう絶対出し切って胃の中からっぽのはず。でも出るの。これぞ0→1。トイレん中で完全にイノベーション起きてんの。

 

一向に症状が改善されないので、改めて担当者の方にお電話でご相談。ありがたい&申し訳ないことに、私が行かなくてもいいように調整してくださりました。ご迷惑をおかけして不甲斐ない。

 

 

さて。

 

「これほんまなんなんやろ」

「二日酔いなら吐いて治ってんで」

「うん、たぶん二日酔いじゃないと思う」

「病院行ったら?」

 

病院にきた。

お医者さまと対峙。

 

「眩暈がするの?」

「はい」

「ここまでひとりで来れた?」

「はい、歩いているときが一番ラクなので」

「え」

「え」

「寝転ぶよりも?」

「寝転ぶのが一番しんどいんです」

「え」

「え」

 

眼球の動きを簡単にチェック。

ボールペンの動きを追えって言われて目の前で縦横無尽に動かされるペンをオエッてなりながら目で追う。ふむぅとお医者さん。

 

ついでにCTスキャン。異常なし。

 

ついでに点滴。

私の腕に針をさす看護師さん。

 

ラクに寝ていてくれていいですよー」

「寝転ぶのが一番しんどいんです」

「え」

「え」

 

ベッドの上で矢吹ジョーになること1時間。クラクラ感は若干残りつつも、朝昼に比べるとだいぶ景色が静止画モードに戻った。超ラクー。

 

そして診断。

 

「軽いメニエール病ですねー」

「メニエール?(ティッシュみたい)」

若い女性がなりやすいんですよー。疲労やストレス、不規則な生活が原因ですねー」

「(覚えしかない)」

「お薬出すので眩暈がしたら飲んでねー」

 

眩暈に毛が生えたくらいのもんだと思っていたところ、周りの各種皆さまから「えええええええええええええええええ」と予想外の反応。

 

メニエールなら無理しないほうがいい。

仕事はいいからとにかく休んだほうがいいよ。

遊んでストレス発散するといいよ。

うちのお母さんもなってたよ。

なかなか治らないらしいよ。

ストレス感じたらまた眩暈出るよ。

漢方薬がいいらしいよ。

エトセトラエトセトラエトセトラ。

 

たいへーん。

 

ということで、お言葉に甘えて1か月ほど全力で安静にしていた。時々仕事しつつも基本的には精神的に不健康なことしないようにした。

 

あの強い眩暈は発症した翌日以降まだ出ていない。そして私たぶんメニエールじゃなくねって思っている。そもそも眩暈は耳鼻科にかかるのが常識らしいのに私がかかったの内科でして。耳鼻科行くにはもう症状が収まりすぎていまして。

 

でもそのかわり風邪やら皮膚の感染症やら謎の顔面腫れ上がりやら軽く体調不良フィーバー起こしてた。

 

無理なんかしてた覚えはないけど、こんだけ重なるのは身体がなんかしらサイン出してんなーってことで、とりあえず6月から沖縄に住むことにしました。その話はまた後日。

 

真崎

 

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