読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

真崎ですよ

ライターの真崎です。2016年6月より池袋→沖縄に移住しました。

ライティングにも営業にも使える「状況設定力」というスキル ~宮川大輔の話はなぜすべらないのか~

ライター

 

 

 

前な、結婚式行ってきてん。

 

 

 

その新婦さんの方が友達でな。

ゆかちゃんていう子。

 

 

まあめっちゃいい結婚式やってん。

 

 

 

でな、

 

 

その結婚式で、新婦さんのお父さん

 

スピーチすることになっててんな。

 

 

 

 

一応言っとくと、彼女、片親やねんか。

 

 

 

ちっちゃい時にお母さん亡くなってしもて、それからずっとお父さんが男手ひとつで育ててきててん。

 

 

 

 

そのお父さんがスピーチすることになってて。

 

 

お父さん、A4用紙3枚分くらいの紙にめっちゃちっちゃい文字でぶわああああああてスピーチの言葉書いててんな。

 

 

もう、めっちゃちっちゃいちっちゃい字やで。

 

それで紙埋め尽くすくらい、もう真っ黒で。

 

 

 

 

それで、結婚式当日になって。

 

 

「それでは、新婦のお父様からのスピーチです」って。

 

お父さん立ち上がって、その紙握りしめて、立ち上がって、前向かったんやけど

 

 

もうその時、お父さんの肩、プルプルって震えてんねんな。

 

 

周りのみんなも「大丈夫かな」って。

新婦もすごい心配そうな顔で見てて。

 

 

それで、お父さんマイクの前に立って

手に持った紙見つめて話し出そうとするんやけど

 

そのまま固まって、全然話さんかってん。

 

肩プルプルいわして。

 

 

「お父さん、頑張れ!!」って

思わず司会者の人も周りの人も応援してて。

 

 

 

 

 

そしたら、突然やで。

 

 

 

なにを思ったんか

お父さんが持ってた紙をグシャってぐちゃぐちゃにして

 

娘の方に向かって、一言だけこう言うてた。

 

 

 

 

 

 

 

「ゆか!!!!!!!

 

絶対幸せになれよ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

お父さん、大号泣で叫んで。

 

それを見た彼女も、めちゃくちゃ泣いてて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っていう、つくり話やねんけどな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投げたね、ボールペン。

 

 

 

思わず投げたよね。

 

からんからーんて。

 

 

 

 

 

で、軽く叫んだよね。 

 

 

 

 「ちょっと泣きかけてた私の感動を返せ!!!!!」

 

 

 

 

  

目の前の男は

楽しそうにケラケラと笑っている。

 

 

 

 

 

*****************

 

 

 

その男は、外資系保険会社のトップ営業マン。

 

 

保険の世界のことは全然詳しくないけど、「月に2件契約取れたら御の字」みたいな保険営業界の中で「毎週契約を1年間継続」という超偉業を達成したと、随分前にfacebookで流れてきた。

 

(それは彼の同僚がタグづけして流したもので、謙虚な彼は自分でそういう情報は一切流してこない)

 

 

大学時代からの友人だけど、2人でゆっくり話したことはない。

 

そんな彼と昨日サンマルクで2時間半ほどいろいろとお話してきた。

 

 

その会社、そして彼のストイックさは凄まじく

営業トークに関しても相当勉強やロープレを積んでおり、言葉のイントネーション、言葉の使い分け、語尾の上げ下げ、そういった細かい表現が相手への伝わり方においてどれほど影響のあるものなのかを今でも日々学んでいるとのこと。

 

 

そんな彼とのトークは、飽きない。

 

とても面白くて話してて気持ちがよく

前髪が徐々にでこから後退していってること以外は極めて爽やかで優秀な好青年だった。

 

 

 

 

 

「書く」についても、いろいろ話した。

 

 

「俺、真崎のブログ昔からずっと読んでるで!」

「あの時のあの記事、あのオチはやばかったわ!」

「ここ、この行間がめっちゃいい!」

「お母さんネタ好きやねんで!」

 

 

過去の私のブログ記事を見ながら、事細かにわたしの「書く」を褒めてくれる。

 

 

それだけ作品を見てくれていることも含め

 

とても嬉しい。

 

 

このまま保険の契約書出されたら 

多分サインしてた。

 

※彼はそんな営業はしない

 

 

 

 

 

そんな彼が、突如話し出したのが

さっきの結婚式の話。 

 

 

唐突に始まったので単なる世間話だと思って聞いていた。

  

お父さんの肩が震える姿や紙をグシャっと丸める姿を臨場感たっぷりに再現しながら進む彼の話に、不覚にもゆるんでくる私の涙腺。

 

 

で、最後。

 

 

めっちゃ感動した私に突き付けられた

 

「まあつくり話やけどな。」

 

 

 

 

みんな体験したらいいと思う。

 

あれは誰でもボールペン投げる。

 

 

 

 

 

 

*************

 

 

「状況設定力」

 

 

という言葉を彼は使った。

 

 

 

 「なんか惹き込まれる話し方する人とか、文章の書き方する人っておらん?」

 

 

おる。

 

というか、さっき感動して泣きかけた後にこの男にこの質問をされるっていう

 

 

なんだろう

このちょっとした屈辱感。

 

返事の代わりにボールペン投げたい。

 

 

 

 

「そういう人たちの表現の仕方、共通点の1つは「状況設定力」やと思ってんねん。」

 

 

 

彼の言う状況設定力。

 

その話をする時に、いかに相手にその状況を想像させられるか。

 

 

「さっきの結婚式の話で言うと、お父さんの動きとか結構細かく表現したり、あんまり良くない例かもやけど、「片親」っていうキーワードを入れることと、それを言う時の間の開け方で、なんかその人の中で1つ想像が膨らむと思うねん。

 

男手1つで育ててきたっていう背景がありきの、お父さんのスピーチであり、お父さんの一言。

 

情報をたった1つ入れるか入れないかで、相手の感じ方が全然変わる。

 

 

変わらんかった?」

 

ボールペン投げたい。

 

 

 

 

 

「すべらない話で、宮川大輔の話ってめっちゃおもろない?」

 

 

絶賛おもろい。

 

宮川大輔ほっしゃん。のターンが来ると軽く心躍る。

 

 

「大輔の話、よく注意して見てみ。彼の話がなんであんなみんなにウケるかって、彼の「状況設定力」がずば抜けてるからっていうのが1つやと思うで。」

 

 

 

 

 

 

 

 

見てみた(従順)

 

 

 

 

 

*****************

 

 


【人志松本のすべらない話】「熱帯魚」宮川大輔 - YouTube

 

 

 

(以下、全文)

 

うちのお父さんの話なんですけど。

 

 

うちの親父、喫茶店やってまして。

 

でー、その喫茶店、ちょっと流行ってなかったんですね。

 

 

それで、「大輔、ちょっとお客さん呼ぶのにどうしよかー?」て。

 

それやったら、ちょっと大きめの水槽でも買うて、綺麗な熱帯魚でもいっぱい入れといたらお客さんも来るんちゃうんて。

 

 

それで、このテーブル(すべらない話をする時のビリヤード台を手で示して、立って深さも表すジェスチャー)ぐらいのめっちゃおっきい水槽、150万くらいかけて買うたわけですよ。

 

んで(手でパラパラしながら)熱帯魚ってめっちゃおるから「どれしよか」て一緒にカタログ見てて。

 

 

そしたら、「バナナイソギンチャク」っていう、バナナみたいな黄色のでっかいイソギンチャクおって、「これ綺麗やな」て。それで4万くらい。

 

 

で、それを4~5匹入れて、そこに魚入れといたら綺麗やろ言うて、それを業者に頼んで入れてもおたんですよ。

 

 

ほんで「綺麗やなーこれでお客さんよおけ来るなー」言うて夜お父さんと家帰ったんです。

 

 

 

 

で、次店開けようと思ってパっと行ったら

 

その水槽の中に、バナナイソギンチャクがおらへんわけですよ!

 

 

「どないなっとんねん大輔これ!!!!!!泥棒か!!!!!!!!!!」

 

「いや泥棒は取らへんな「どないなっとんねんこれ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

それで水槽の中見たら、めちゃくちゃ大きかったバナナイソギンチャク

 

縮んで(OKサインの輪をつくって)これくらいまでちぢこまって、水循環するところでプクプクッ プクプクッ プクプクッ て浮いとるんです。

 

 

 

これで、12万ですよ。

 

 

 

「どうなっとんねん大輔これ!!!!!!!!!!!!!!」

 

死んだら縮むらしいんですよこれ。

こんな縮むんですよ。      

 

 

ほんで頭来て、「こんなでかい水槽やねんからでかい魚や!!」と。

「アロワナ買うてこい!!!!アロワナや!!!!!!」と。

 

 

買いに行って、アロワナ買うてきて、

「よっしゃ、これでお客さん来るで!!!!!」言うてアロワナ入れたら

 

 

アロワナ、こう行って(入水してしたの方に潜るジェスチャー)

 

 

こう行って(潜水して進むジェスチャー)

 

 

 

……(進行速度遅くなるジェスチャー)

 

 

死んでもうて。(ぷかーって浮いてくるジェスチャー)

 

 

 

 

「なんでや!!!!!!!なんで死んどんねん!!!!!!!!!!」

 

これ海水やったんですよ。

あいつ淡水魚やったのに。

 

これは頭にきた言うて

んで、もうこれアロワナ辞めようと。

 

 

それでもう今度はネオンデトラ買おうと。

  

そいつ1匹150円くらいなんで、それを100匹くらいぶわあああああて入れたんですよ。

 

 

んでそいつはまあまあ死なんと落ち着いて。

 

 

そんで、ある日そいつを見てたら親父が

 

「大輔見てみろ。ほら。これめっちゃ卵産んでる。」

 

藻に卵めっちゃついてたんですよ。

 

 

 

「これが孵ったらすごいぞ!!お客さんいっぱい来るぞ!!」

 

 

ほんで1週間後くらいに親父が朝エサやろうとした時に

 

「見ろ大輔。これ孵っとるぞ。赤ちゃんなっとるぞ!!!」

 

ぶわああああなっててキレイキレイやったんですよ。

 

 

 

これ嬉しいな、お客さんいっぱい来るな言うて。

 

 

 

 

で、次の日ですよ。

 

 

またエサやるときに、親父が。

 

「おい大輔。これどないなっとんねん。

 

 

赤ちゃん一匹もおらへん!!!!!おいどういうことじゃ!!!!!」

 

 

 

それで水槽ぱって開けたら

全部フィルターにまとめてピッて。(魚浮いたジェスチャー)

 

 

 

で、結局店潰れたんですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

松本:潰れる間際のコーヒー一杯いくらやったっけ?

 

 

宮川:850円。

 

 

 

 

 

*****************

 

 

 

 

 

あかん。

 

 

これ伝わらん。

 

文字だけじゃ絶対伝わらんあの臨場感。

 

 

文字起こしのためにyoutube見てカタカタしてたけど

スタバでめっちゃ腹筋プルプルしてた。

 

すっきゃわ大輔。

大好き大輔。

 

 

 

 

「状況設定力」

 

って、こういうことかって思った。

 

 

 

「自分の話に人を惹き付けるスキルやから、これは俺の営業にも使えるし、真崎の文章にも活かせることやと思う。細かい場面描写とか。その人の動き。表情。

 

あとは、話す時の間の取り方もめっちゃ大事。

 

真崎の文章で言うなら「行間」やな。

あれ、めっちゃ重要やで。」

 

 

 

 

 

トップ営業マン直々のライティング表現指導。

 

とってもありがたかったです。

 

 

 

 

そんな彼は

 

 

「APAホテルの名前の由来知ってる?

 

あれってな、「日本の中心になりたいから」っていう想いがあるから、「JAPAN」の端のJとNを取って「APA」になってんで。

 

 

 

 

 

 

 

っていうつくり話どう?」

 

 

とかまだ言うてるから

倍速で前髪の後退進めばいいと思う。