真崎ですよ

ライターの真崎です。2016年6月より池袋→沖縄に移住しました。

「彼氏から「100万円を1000万円にしてほしい」と頼まれたんですけど」  ~4人のキャバ嬢と1人のボーイが本気のディスカッション~

 

 

「彼氏から「100万円をお前に預けるから、お前が苦労しない方法でそれを1年間で1000万円に増やしてほしい」って頼まれたんだけど、なんかいい方法あるかな??」

 

 

 

 

 

 

 

「その話どういうこと?」

 

誰かが聞いた。

よくぞ聞いた。

 

 

 

「彼氏に頼まれた。」

 

 

「彼氏ってこの前付き合ったって言ってた人?」

「そう。1週間ちょっと前。」

 

 

「その彼氏ってどんな人なん?」

 

「えー、25歳でー、バツイチで子どもいて借金1000万円あるらしいんねんけど、いい人やで。それでさっきの100万円を1000万円にっていうのを頼まれたしなんとか応えてあげたいんやけど、やっぱりFXかな??」

 

 

 

 

 

その場にいる全員が、絶対思った。

 

 

 

「「「 それ、たぶんアカンやつやで 」」」

 

 

 

 

 

 

*************

 

 

まず状況を整理してみる。

 

 

↓ ↓ ↓ ↓

 

 

【場所】

 

奈良にあるキャバクラ。

送迎車を待つ人たちが集う休憩室。

 

 

【登場人物】

 

・A子

若めのキャスト。例の男の彼女。

この相談だけ持ち出すとそういう風には感じないけど見た目は大人っぽく普段の思考はいたって冷静。彼氏以外の男にはドS。

 

・B美

30代のベテランキャスト。

過去にいろいろな仕事の経験があり、幅広い知見を持つ。よって自動的にみんなのお姉さん的役割となる。

 

・C江

20歳前後くらいの新人キャスト。

真面目でピュアでたぶん曲がったことが嫌い。夢を叶えるためにWワークで頑張ってお金を貯めている。

 

・D奈

20代の中堅キャスト。明るく快活、能天気な雰囲気で笑顔の彼女は客からもキャストからも好かれている。外国人の彼氏がいるらしい。

 

・E介

20歳のボーイ。あごひげ。

見た目は幼いが中身は不敵に大人びていて、女性の扱いがたぶん上手い。地頭が良く悪どい一面もありそう。

 

 

・真崎

22歳大学5年生。本日体験入店。

あてがわれた源氏名は「星野あおい」。

腹部にデブをこじらせた結果試着したドレスが3着連続で入らないアクシデント。「すみません帰っていいですか?」と入店10分後に申し出るも拒否され、なんとか最後まで頑張ったものの、送迎車を待つ待合室の雰囲気に馴染めず部屋の端っこでひたすらTwitterを投稿している。帰りたい。

 

 

 

 

真崎以外には4人のキャバ嬢と1人のボーイ。

その5人が先ほどの問いに対する回答に挑み、我関せずな顔をしてスマホをいじるわたしは必死に聞き耳を立てている。

 

 

A子が求めるものはあくまで

 

「100万円を1000万円に増やす方法」

 

 

就活のグループワークのお題じゃない。

奈良のキャバクラの1室で意識高めのディスカッション。

 

 

 

だったけども

 

 

もう、ここからが、カオス。

 

会話がまったく成立してなかった。

 

 

 

 

 

「FXは確実じゃないから辞めた方がいい」

 

「やっぱり詐欺じゃないっすかね」

 

「え、なにその彼氏ありえないうざい!!」

 

「あ、このチャットレディとかいいかな」

 

「まじない人間以下サル!!こいつサル!!」

 

「痴漢冤罪もありじゃないっすか」

 

「投資とか賭け事はリスク高い」

 

「犯罪じゃないならカジノっすかね」

 

「100万円資本にして起業したら?」

 

「え、出産のバイトがあるの!?」

 

「それ絶対別れた方がいいですって!!」

 

Yahoo!知恵袋に投稿しよっか」

 

「その男A子さんの運気下げますって!!」

 

「犯罪はアカンよーそれやったらAVとかは?」

 

「なんでA子さんがそれやる必要あるんですか!!」

 

「苦労したらアカンって難しい」

 

「あ、あっぱチャットレディ危ないらしい」

 

「AVってお小遣い稼ぎで来る子多いねんて」

 

「キャバ嬢の派遣業はたぶん儲かるよ、起業」

 

「こつこつ働いたら?」

 

「どう考えてもその話おかしいですよ!!」

 

「痴漢冤罪が一番早いんですけどねー」

 

「ディズニーランド行きたーい」

 

ワー

 

ワー

 

ワー

 

ァー

 

 

 

 

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状況を整理してみる(2回目)

 

 

 

・A子の主張

100万円を1000万円にする方法を知りたい。

いろんな方法があげられる中「お前が苦労せずに」という彼氏からの条件で逆に苦労している。

チャットレディが一番気になっている様子。

 

 

・B美の主張

投資や博打の当たりのでかさよりもリスクの高さを危惧し、どうすれば安心安全にお金を増やせるのかを自身の知恵と知識を総動員して一生懸命考えている。

その結果「100万円を元手にキャバ嬢の派遣業で起業」がベストアイデアと持ち掛けるも、難しい話は嫌だとばかりにA子の耳には入っていない。

 

 

・C江の主張

ものすごい勢いで彼氏をdisる。

ちょっと彼氏かばいたくなるレベルでdisる。

高音早口でひたすら「最低」「別れろ」「ありえない」をまくしたてるが、同じくA子の耳には届かない。

 

 

・D奈の主張

ディズニーランド行きたい。

 

 

・E介の主張

どこでそんなことを知ったのかという程(グレー・ブラック含めて)お金を得るためのアイデアを提供しており、今のところ一番A子のこころを掴んでいる模様。詐欺にも種類があるらしく、結婚詐欺は勧めないらしい。そのやり取りがまた「ありえない」とC江の逆鱗にふれて怒られているが動じない。この人怖い。

 

 

・真崎

帰りたい。

 

 

 

 

この後の展開。

 

 

ひとりで最後まで果敢に叫び続けたC江の「その話ありえない」という声に徐々に周りが賛同し始め、「この男とこの話はどうもおかしいぞ」という雰囲気がB~D達の中に蔓延する。E介は沈黙の微笑。

 

うってかわって「別れるべき」「それ危ない」「A子に頼むとか変」「お前が苦労せずにってなにその中途半端な気遣い」「てかそいつ自分で働けよ(確かに)」の大合唱。

 

流れでその彼氏の写真を全員で見て「え、もうチャラい!」「ない!」「絶対あかん!」「EXILEのダンサーか!」とちょっと彼氏かばいたくなるレベル(2回目)の大ブーイング。最後の決め手はまさかの見た目。

 

A子は別れたくはなさそうだったけど「確かに私がやる意味分からんなってきた」と言い、彼氏に嫌だと言ってみるとことになった模様。しかし最後までチャットレディが気になっていたようだった。何故。

 

 

 

今回のディスカッションで

「100万円を1000万円に増やす方法」

としてメンバーから挙げられたのが

 

 

・FX

・株式投資

・海外でなんとか投資

・AV

・詐欺

・インターネットカジノ(インカジ)

・痴漢冤罪

・出産?

・起業

・こつこつ働く

・むしろ別れる

 

 

一部、いろいろ新しすぎてわたしの中で強めの衝撃。

 

新しい世界だった。

ちょっと怖かった。

 

 

 

でも結論は、まだ良い方向に行ったと思う。

 

 

最後までわたしはまったく関わらなかったけれど

そしてその日が最初で最後の出勤になったけど

 

 

とりあえず「絶対別れた方がいい」ってTwitterにつぶやいてた。

 

本当はちょっと参加したかった。