真崎ですよ

ライターの真崎です。2016年6月より池袋→沖縄に移住しました。

「幻想が積み上がると、憧れは猛烈に膨らむ」という話 ~その憧れがしぼむ瞬間を25年目のファーストキスに重ねて~

 

 

誰が好きかって聞かれたら

 

まあ、「山田ズーニーさん」で。

 

 

ほぼ日刊イトイ新聞 - おとなの小論文教室。

 

ズーニーさんがコラムを掲載しているサイト。

数年前に見つけて以来大ファン。

 

ズーニーさんはフリーランスで文章表現・コミュニケーション・プレゼンテーション・自己表現の教育をされている方。元「Benesse」小論文の編集長で、高校生の小論文教育に長年従事されていた方。

 

 

「書く」と分野においては、今一番憧れ、尊敬し、そして目指す先にいる方。

 

 

ズーニーさんの事を書き始めると興奮して吐血しそうなので(ここまでで本当は1000字書いていたけど本題ではないのでさすがにカットした)

 

 

 

ここから、本題。

 

 

おとなの進路教室。

おとなの進路教室。

 

 

今読んでいるのがこちらの本。

 

『進路』を主題として、「働く」「選択」「意思決定」「やりたいこと」「勉強と仕事」「目標」といったテーマのコラムを1冊の本にまとめたもの。

 

 

ズーニーさんの文章は、なにかを「教えよう」とはしない。ズーニーさんの本を読むことで小手先にスキルが身に付くとかそういう経験はない。

 

もちろん文章の書き方の上手さはあるけど、ズーニーさんの表現は、そこにズーニーさんの存在と感情をおもいきり感じさせてくれる。

 

そして、その臨場感がこころに揺さぶりをかけ、思わず自分の経験や価値観と重ね合わせて「そう、私もこうなんだ」「いや、私はこうなんだ」と立ち上がりたくなる。最も興奮した時は衝動が抑えられずに乗っていた電車を途中下車した。(そして激しく後悔した)

 

 

そんな中、お金をテーマにしたコラムにたどり着いた。

 

ズーニーさんのコラムはご自身の体験から書かれる傾向があると思う。お金をテーマにしたコラムだけど、今回のイントロは「恋愛観」から始まっていた。

 

 

その部分が、もう、ドンピシャで。

 

引用。

 

 

【お金ではないなにか】(本書189‐190ページ)

 

私は恋愛に関しては奥手で、中学のときも、高校のときも、片思いだったから、いわゆる学園恋愛みたいなものに、いまだに純粋な憧れがあることに気付いた。中学や高校のような多感な時期に、恋人がいたら、さぞ素敵だろう、と。

 

ところがその、さぞ素敵だろう、という問いかけに、実際そうでもない、男子の友達といるほうが楽しかった、というみもふたもない答えが返ってきた。

 

 

案外、そうかも、と思った。

 

 

憧れていたけど、実際つきあってみると思っていた人と違っていたとか。なにせ、中高生だから、ぎこちなくて、イマイチ盛り上がりに欠けたとか。実際つきあえていたとしたら、こんなもんか、いまごろ、そう思っているかもしれない。

 

人は手にしてないものに強烈な憧れを託す。

 

中学の時から好きな子と付き合えて、こんなもんかと恋愛への幻想もとれ、でも愛情面もそこそこ満たされて、その先へ進んでる人と、それが手にできなかったために、いまだ幻想がとれず、でも、そこに純粋で美しい夢を抱ける自分と、どっちがどう幸せか分からないけど、同じ言葉をつかっていても見ている世界はずいぶん違う。

 

 

 

 

 

中学卒業時「高校行ったら彼氏できるよ」

高校卒業時「大学行ったら彼氏できるよ」

大学卒業時「社会人なったら彼氏できるよ」

社会人「いつかきっとなんとかなるよ」

 

程よい区切れを失った瞬間アドバイスが雑になった。

 

そして25年目。

真崎@(いろんな意味で)フリーライター

 

 

中高時代、特に高校時代。 

人並みに恋愛をしてきたつもりだけど全敗していた。

 

失恋で傷心している私を尻目に、周りの友人たちはカップルでのらぶらぶした感じを絶賛謳歌している。私にはそれがとっても羨ましくて、彼らの姿に私の憧れを重ねて「幻想」を積み上げていった。

 

 

幻想例①

高校からの坂道を2ケツして帰る。

 

幻想例②

高校からの坂道を手を繋いで帰る。

 

幻想例③

部活帰りに待ち合わせして近くのセブンイレブンで肉まんを買って分け合って食べる。

 

幻想例④

帰り道の神社に寄り道して夕暮れまでだべって、周りの気配がなくなったところでチューとかする。

 

 

こうやって書くと

私、かわいいな。

 

(しかし死ぬほど恥ずかしい)

 

 

 

('3')

 

 

しかし、私はその幻想を幻想のままに、現実に変えて昇華することなく、気付けば何一つ経験しないままに25年の歳月を重ねてしまった。

 

不器用なりに、恋愛偏差値測定不可なりに、誰かを好きになったらそれなりにジタバタしていた。大学2年生くらいまで。頑張り方はズレていた可能性大だけど、私なりにもがいた。

 

 

頑張った例①

高校で最初に好きになった人とは、周りの協力もあって夜一緒に歩いて帰ることに成功。歩いている途中でさりげなく車道側を変わってくれた時に「あかんこれ惚れ死ぬ//////////」と内心悶えながら平静を装って歩き続け、1か月後に告ってふられた。

 

頑張った例②

大学で最初に好きになった先輩とは、周りの協力もあってある時先輩の家にひとりで泊まりに行けることになってとっても浮足立ってたんだけど、朝方まで先輩と恋愛について本気で語り合った末に先輩がすごくキラキラした笑顔で「家にふたりで一緒にいるのにここまで全くムラムラしない相手は真崎が初めてだよ!!」と言ってくれて、その夜は涙とアルコールに溺れた。

 

頑張った例③

焼肉屋さんで一目ぼれした先輩とは、周りの煽りもあって勢いでアドレスを渡してしまいそのままやり取りスタート。その年のクリスマスに食事に行くところまでこぎつけたけど、るんるんでディナーを食べている途中に一度お手洗いに行くと、鏡にうつる私のカーディガンの裏表が逆でラベルというラベルが表に出現していて消えたくなった。先輩には2か月後ふられた。

 

 

書いていて泣きたくなってきた。

頑張れ私。

 

 

(´・ω・`)

 

 

 

友達の恋バナを聴く。

ノロケを聴く。

相談にのる。

 

 

「幻想」が、積み上がる。

 

いいなー。楽しそうだなー。きゅんきゅんするなー。どきどきするなー。こいつかわいいなー。デートいいなー。旅行いいなー。浮気とか意味分からんなー。性の話遠いなー。みんなおとなになっていくなー。

 

 

 

「幻想が積み上がると、憧れは猛烈に膨らむ」

どうやらやっぱりそうらしい。

 

 

なんだかこのままではいけない気がして、まず好きな人ができないことを人に相談したら「惚れっぽくなるためには官能系の本と映像で性欲を刺激しろ」と言われた。レベルが高すぎたから、まずはBOOK OFFで恋愛コミックを立ち読みした。

 

高校ぶりに「ラブコン」や「高校デビュー」を読んだ。

 

あの頃は確かきゅんきゅんして「きゃあきゃあきゃあきゃあ♡」言って読んでいたのだけど、久々にふれた甘々な恋愛の世界に「うわあああああああああああああ」と内心発狂した私は途中からまともに直視できなくなり最終的には行け!稲中卓球部に逃避した。(不適合)

 

 

 

そして、「不安」も積み上がる。

 

 

わたし大丈夫かなー。ハタチでバージンは妖精になるって聞いたなー。わたしもう妖精だなー。ミソジでバージンは魔法使いになるって聞いたなー。四捨五入で魔法使いだなー。なんならもう軽く魔法使えるかもなー。

 

 

 

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「付き合っていない人とは、チューもといそれ以降の行為に及んではいけない」

 

 

高校時代から私の中にある強い禁止令。

おかげ様で「昭和の女」「鉄の女」というまったくもって不名誉なレッテルを獲得している。

 

過去に手を出されそうになった際には、それこそ鉄壁のディフェンスで交わした。てこの原理使っても開かないんじゃないかってくらい口閉じてた。

 

 

ここを譲ったら、私の中のなにかが壊れる気がしていた。

 

且つ「もうここまで来ちゃったんだから、ちゃんと好きな人とがいい」っていう、私の中での「幻想」も順調に育って行っていた。

 

 

 

 

 

ここまで来て、油断した。

 

 

中略して結論から述べるといともあっさり25年目のファーストキスが終わったのでここからは私の所感と考察に入ります。(早口)

 

 

************

 

 

「付き合っていない人とはチューしてはいけない」という禁止令を背負った私のファーストキスの相手が付き合っていない人っていうとってもシュールな状況になった。

 

 

意気投合した友達なりたてほやほやの人。

そんな感じに思ってたらそんな感じになった。

 

 

今まで女として見られる経験少なくて。

一晩一緒にいてもムラムラさせない女で。(根に持つ)

 

だから、なんかもういろいろと油断。

完全に「('3')ホ?」みたいになってた。

 

 

当時の思考のフローを追うと

 

 

「あれ、これ」

「うん、これ」

「わたし、ファーストキス終わったやつや」

「えー」

「まじかー」

 

「てかな」

「それよりもな」

 

 

「チューって、これなん?」(1番の衝撃)

 

 

なんか自分でも思っていた以上にいろいろ幻想が膨らんで、たぶん軽く「パラダイス☆」みたいになったのかもしれない。

 

 

え、

 

え。

 

なんだろう。

えーと。

 

 

え。(混乱)

 

 

 

こう、なんだ

 

なにかがあたって、くっついて、離れた。

 

 

以上、みたいな。

 

 

 

('3')

 

 

 

チューという行為に対しても、全然好きじゃない人が初めてになったことにも、まったく感情が動かず喜びもショックもなく、自分の中に残ったのは「混乱とパラダイムシフト」のみで(可愛げのなさ)

 

とりあえず、予想していたのとは別種の衝撃を自分の中で持て余せなかったので、信頼できる友人各位に相談してみた。

 

 

************

 

友人Aに相談。

 

 

真「ファーストキス終わっちゃった」

A「え!嘘!誰!?」

真「【バキューン】」

A「えええええええええええええ」

 

真「でも、なんか全然ショックじゃなくて「え、こんなんなん?」っていう戸惑いがある感じなんやけど。あと私そん時くちびる乾燥してて恥ずかしかった。」

A「アホか」

 

真「こんなんなん?」

A「好きな人とやるチューはもっと素敵だよ。好きじゃない人とのチューとか気持ち悪いだけだよ。」

 

真「確かにちょっと気持ち悪かったかも」

A「真崎、粘膜は大切だよ」

 

 

粘膜は大切らしい。

 

 

 

**************

 

 

先輩Bに相談。

 

 

真「こんなんなんですか?」

B「こんなんだよ。全部そんなもんだよ。」

 

 

B「たぶん、最後まで終わったときも同じこと思うと思うよ。キスもそうだけど、その行為の本当の良さとかってたぶん10回くらいしてみないとあんまり分からないよ。期待がでかくなりすぎだよ。」

真「そうなんか」

 

B「真崎は早く経験した方がいいよ」

真「えー」

B「色気でるよ」

真「えー」

B「上手な人紹介しようか?」

真「いいっすいいっすいいっすいいっすいいっすいいっすいいっす(断る方の)」

 

B「でもキスされたってことは、とりあえず相手から「キスできる相手」として見られたってことだから成長なんじゃない?」

真「そうなんですかね」

B「女として見られたんだよ」

真「私、女だったんですね(前提の理解)」

 

 

真「でも、なんかすごい力抜けちゃったというか、「あ、なんかこんな感じなんや」って拍子抜けに思っちゃって、なんか最後までいっても同じこと思ってそうでs  B「それは最後までしてから言いな」真「さーせん」

 

 

真「私これからどうしたらいいっすかね?」

B「とりあえず10kg痩せて」

まさかのデブ斬り。

 

 

 

 

B先輩と話した後日に、山田ズーニーさんの【お金ではないなにか】を読んで「あ、これ」って思った。

 

 

憧れが幻想を生み、幻想が期待を生む。

 

それは時に「夢」であり

それは時に「金」であり

それは時に「仕事」であり

 

今回の私の場合は「チュー」だった。

(書いてて死ぬほど恥ずかしい)

 

 

無理やりなにかをまとめるなら

 

・固定概念はもったいない

・何事も経験しないと分からない

・頭でっかちにならない

そして私は諦めない(いろんな意味を込めて)

 

 

 

 

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今までで一番

 

書いててほんとに恥ずかしかった。