「しばらく前からハマって読んでいました。何か依頼ができそうなことがあればお願いしたいと思っています。結婚式とかお願いできそうなシーンってないですかね?」
ブログに仕事依頼用のお問い合わせフォームをつけたのが4月の末。そして5月上旬にこちらのお問い合わせメールが私の元に届いた。
初めての「真崎あてのお仕事依頼」に
ええええええと驚いて舞い上がる私。
やり取りしていて分かったのは、この方は特に「これをお願いしたい」という案件はお持ちでないらしいこと。近々結婚式と各地での結婚パーティを控えた中で、「真崎さんになにかを頼みたいので、真崎さんを活かせるアイデアを下さい」とのことで。
なんと嬉しい無茶ぶりー。
「ぜひなんでもやらせて下さい」と私も申し出てこの方とやり取りを進めた結果「結婚パーティレポート記事と当日使う貸し会場PR記事を「真崎ですよ」にアップする」というお仕事として請け負うことになった。
パーティは11月。
ということで
その本番前に。
先日無事に結婚式を挙行した
新郎の、どん
新婦の、ゆうちゃん
私と同年齢で、しあわせいっぱいのおふたりを勝手にご紹介する記事を書こうと思いますー。
※おふたりから諸々の許可は得ました
初対面で確信「このおふたりええ人や」
ぜひ一度打ち合わせをしたいということで、5月下旬に銀座でおふたりと初顔合わせ。
銀座駅の改札で待っていると、離れたところにそれらしきカップルの姿。遠くからでも分かる仲睦まじさ。はじめまして真崎です。
打ち合わせ前に食べていた「メロンカレー」という料理がとてもリアクションに困る味だったらしく、銀座の素敵カフェでお口直し。
どんさんは身長が高くていい声。
ゆうちゃんは美人で美人で美人。
どんさんの笑顔は口角の上がり方がきれいすぎて思わず「逆に胡散くさいですね!」と言ってしまう私。「一歩間違えれば「笑うセールスマン」みたいですね!」という言葉はギリギリ飲み込んだ。
真崎ブログを先に知ったのはどんさんで、ゆうちゃんはどんさんから紹介されて読んで下さっていたとのこと。いろいろと感想を伝えてくれる。
なにかの記事がシェアされてきて、それを読んだときからもうずっと読んでるんですよ!
真崎さんのブログを読んでいると、なんかそこに出てくる人のこと好きになってしまうんですよね!
特に「姉」は、真崎さんがすごい感動して尊敬しているのが伝わってきて良かったです!
ええ人らや(単純)。
とても素敵であたたかい方たちだった。
この日の打ち合わせでは、私のお願いもあって「おふたりのこれまでの話」を聴かせていただいた。
相手のことをよく知った方が、相手に対して少しでも感情移入ができた方が、私の性格上きっといい仕事ができるだろうという思いがあったので。
が
おふたりの話があまりにも素敵且つ素敵。
これは記事にしたら絶対素敵だと確信したので、仕事とは別にこの話をブログに書かせていただきたいと申し出た。
以下、そんなおふたりの
出会いから結婚にいたるまでのエピソードです。
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「笑い飯の西田が奈良県民だったので連絡先交換しました」
ウェディングケーキがまさかの前方後円墳
ふたりの出会いは大学3年生。
お互い就活まっさかりの時期。
どんさんは奈良県民。
ゆうちゃんは宮城県民。
ふつうなら出会うはずのないふたりが出会ったのは、たまたま同じタイミングで就活のため東京に来ていたときのこと。
どんさんが東京駅を歩いていると、目の前にはなにやら道に迷った様子の女性が。どんさんはその女性に「大丈夫ですか?」と声をかけた。
そして、それがゆうちゃん。
東京駅を案内しつつお話するふたり。
そしてその際どんさんが奈良県民であることをゆうちゃんに伝えた。
「私、笑い飯の西田が大好きなんです」
ゆうちゃんがその日一番の興奮顔で私に伝えてくれた。
「笑い飯」というのは、ダブルボケという新しい漫才スタイルを確立してM-1グランプリでも常連だった人気お笑いコンビ。西田はポニーテールとヒゲが特徴の男性。相方は哲夫。
「笑い飯の「奈良県立歴史民族博物館」のネタ知っていますか?」
もちろん知っている。
2003年のM-1グランプリ、決勝ラウンドの予選で披露して爆発的な笑いを誘った、笑い飯のネタの中でも「伝説」と呼ばれている漫才である。
この年のM-1はビデオテープが擦り切れるほど見ており、笑い飯含め出演コンビのネタを暗唱できるレベルになっていた私。知らないわけがない。ゆうちゃんよ、なめてもらっちゃ困る。
興味がある方はこちらからどうぞ。
※施設の正式名称は「奈良県立民族博物館」
その西田が奈良県出身ということで、「奈良県出身の人とつながったら「奈良県立民族博物館」に行けるかも」といった策略を思いついたらしく、ふたりはその場で連絡先を交換した。
「彼が奈良の人じゃなかったら、連絡先交換してなかったかもしれないですね」
西田、奈良で生まれてくれてありがとう。
どんさん、奈良で生まれて良かったね。
ふたりが出会った直後に起こった、東日本大震災。
「彼女、大丈夫かな?」
そう思ったどんさんは、宮城県にいる彼女に連絡。
その連絡が返ってきたのは2週間後で、その際に初めて?電話をしたらしいのだけど特に盛り上がらず終わったとのこと。
「遠くに住んでいるともだち」
そのときのふたりは、まだそんな感じ。
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初デートは念願の「奈良県立民族博物館」
ケーキ入刀後にお互いケーキ食べさせてあげる写真。なぜかスプーンではなく巨大スコップを使用している姿を見て思わず「これ万が一ゆうちゃん躓いたらどんさん死にますね」と真崎。
震災のため就活が大幅に後ろ倒しとなり、6月にまた就活で東京に出ていたゆうちゃん。
「東京行ったついでに、奈良行こうかなって」
その「ついでに」は無理があるわゆうちゃんよ。
宮城から東京経由で奈良て。
どんさんと連絡を取り合い、ゆうちゃん念願の「奈良県立民族博物館」にふたりで行くことに。どんさんのお兄さんの来る前に乗って、ドライブ初デート。
このデートの時点で、どんさんはもうゆうちゃんのことが好きになっていた。
「彼女の行動力とか、なんかそういうの諸々ですね。そのデートのときには惚れていました」
一方のゆうちゃん。
「奈良県立民族博物館行けたし、もういいかなって笑」
脈なし。頑張れどんさん。
博物館デートのあと、ゆうちゃんが宮城に帰る前にふたりで京都に食事に行き、そこでどんさんは心を決めてゆうちゃんに告白。わりと熱く真剣にくどき落そうとしたとのこと。
しかし一方のゆうちゃんは "家も遠いし、奈良でやりたいこともやったし(重要)、もうこれ以上はなあ……" という気持ち。
「考えとくね」
そう言って、その日はお別れしたふたり。
まあ、でも
残念ながら望みは薄そうな雰囲気。
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その3日後にまさかの「よろしくお願いします」
披露宴の様子。この日の参加者は7割方どんさんの知り合いなのに皆どんさんさておき「ゆうちゃん美人」「ゆうちゃん綺麗」と花嫁褒めちぎり。そんな私も写真を見て「ゆうちゃん綺麗すぎます」とコメント。しかし不憫などんさんの姿に「赤タキシード似合いますね」を付け加えるホスピタリティ。
告白の結果はまさかのOK。
宮城に帰ってからいろいろ考えてみた末に、やっぱり付き合ってみようと思って3日後に「よろしくお願いします」と返事をしたそう。
「私、被災地でボランティアしていたんです」
OKした理由を聞くと、出てきたのは東日本大震災後の被災地ボランティアでのエピソード。
彼女はとても活動的でリーダーシップもとれるタイプ。そのボランティアの中でも活躍していて、TVに映ることもあったとのこと。
しかし、その責任やプレッシャーを一身に背負っていたり、そのボランティアの中で関わる人達に八つ当たりされたり、文句を言われたり。
大震災の影響で就活がストップしていたことで焦っていたこともあり、いろいろなものが重なって精神的に不安定になっていた時期があったらしい。
「その時に、彼に泣きながら電話したりしていました」
電話を通して、落ち込むゆうちゃんを励ますどんさん。
何度も電話をしてたくさん話をした結果、その当時は月の携帯代が7万円にもなったそう。
そして、春。
状況的に彼女がお花見に行けないと思ったどんさんは、わざわざ桜が綺麗で有名な京都の名所に足を運び、桜の写真を撮って彼女に送ったりした。
どんさん、素敵やん。
胡散くさそうとか言ってごめん。
そんな感じで連絡を取り合う中で、ゆうちゃんも「この人とは波長が合うなあ」と思うようになっていったらしい。
「自分がつらい時すごく応援してくれたんです」
そんなことを、どんさんからの告白後に思い出しながら、ゆうちゃんもと付き合う方向へと考えるようになり、最終的にOKを出した。
それが、2011年6月のこと。
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最初のプロポーズ 「それはない。やり直し」
披露宴の余興。赤タキシードの馬はおそらくどんさん。黒タキシードがゆうちゃんではないことを全力で信じたい。それにしても赤タキシードの馬の目が凛々しい。
2014年5月。ゴールデンウィーク。
どんさんの兄夫婦と三重の温泉に行ったおふたり。
その旅行が終わった後、男どんさん、決意。
ゆうちゃんに電話をかけて、こう伝えた。
「これからもずっと一緒にいたいと思ってる」
男どんさん、プロポーズの言葉。
そして、ゆうちゃんの返事は。
「え、あ、うん、ありがとう」
若干かみ合ってないテンション。
まずそれがプロポーズの言葉とは分からなったというゆうちゃんん。確かに曖昧といえば曖昧。そして極め付けは電話というシチュエーション。
ゆ「え、いまのなに?」
ど「や…プロポーズのつもり…」
ゆ「えー!!!電話で!?!?」
そして下された判決。
「やり直し」
これはしゃーない。
頑張れどんさん。
そしてその月の下旬。
仕事を休んで花束を注文して(サークルKで買った便箋に)手紙を書いて車で東京に向かったどんさん。
そして
「結婚しよう」
誰がどう聞いてもプロポーズ。
どんさんかっこいいよ。
ゆうちゃんの返事は、もちろんOK。
こうして、ふたりは正式に婚約しました。
(その2時間後にそのあまゆうちゃん両親へご挨拶)
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「彼女、飽きないんです」「彼、飽きないんです」
誓いのキスの直前。見てるだけで胸に熱いモノがこみ上げる。
もう、このインタビューだけでお腹いっぱい。
とてもしあわせな気持ちになりました。
「ふたりはお互いのどういうところが好きですか?」
そんな質問をしたところ
「いや、もうゆうちゃんはね、すごいんですよ!!もうほんとに素敵でほんとに大好きです!!」
どんさんが今日イチのテンション。
分かった。もう伝わった。
まじですげー好きなの伝わったから落ち着こ。
「行動力もあって、人あたりも良くて、興味本位でキャバクラ行くぐらい好奇心旺盛で、なにかを吸収しようっていう意欲がすごいんです」
「あとは、「読めない」んです笑」
「こういうことしたらこういうリアクションが返ってくるってある程度は読めるんですけど、彼女の場合期待したリアクションと全然違うものが返ってくるんですよ」
「だから、喜ばせたい時にも「どうしたら喜んでくれるか」とか、なんでも「どうしよう」ってすごく考えさせてくれるんですよね。もう全然飽きないです!!」
「彼も飽きないんですよ!!」
負けじとゆうちゃん。クールな話しぶりだったけど、このときの口調は(笑い飯西田の時ばりに)パッションがこもっていた。
「次から次へと新しい人とか場所に出会わせてくれるんです。デートの時は大体彼の知り合いが一緒にいたり笑。だから全然飽きないですし、いつもなにが起きるか楽しみです」
「それに私たち、食べ物の価値観が一緒なんです」
「朝は茶がけ、昼はそば、夜はいらない、とか」
「だから食事の面は全然気を遣わなくて良いんです。私たちふたりとも食べ物を消化するエネルギーを違うところに使いたいタイプなんです。食べるより飲み歩く方が好きです。この価値観が一緒なのは超でかいです!!」
なんなんこのふたり。
素敵か。
見方によってはただののろけ合い。
でもその姿は見ていて本当に素敵で、エピソードを聞いていても、お互いの素敵アピールするのを見ていても、とっても幸せな気持ちになるかんじは、私も不思議。
「お互い、すげー大切なんだなあ」
そんなことを思わせてくれる、ふたりの姿。
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大好きなおじいちゃんの言葉「恋愛をしろ」
話の途中でどんさんが見せてくれたのは、おじいさんの写真が入った小さな写真入れ。写真の左には命日が記されていた。
「本当に、おじいちゃんすごい好きなんです」
どんさん。
TVのCMでホテルの料理を見たら、お金をもってどんさんをそのホテルに連れていって料理を食べさせてくれるような男前ぶり。
「大事な人に対して全力なんです」とのこと。
そんなおじいさまは、おばあさまといつも憎まれ口を叩き合っていたそう。でもそんなふたりの間にはとても堅い信頼関係があることは、どんさんの目からも明らかだったと。ちなみにおばあさまは、おじいさまの初恋の方。
大切なおじいさまが倒れたのは
どんさんが高校を卒業されるときのこと。
そこからおじいさまの面倒を見ていたどんさんは、死の淵にいるおじいさんといろんな話をされたそうで
その中で出てきた、どんさんへのメッセージが
『恋愛をしろ』
だったそう。
「ゆうちゃんに声をかけたのは、それがあったからかもしれないですね」
綺麗に口角を上げて、ニッと笑うどんさん。
そんなおふたりの、関東での結婚パーティの様子をレポートしてきます。
仕事として、は当たり前だけど
人として、最愛のパートナーとしても、とても素敵で私も大好きになったおふたりのために、素敵な記事が書けるように頑張ってこようと思います。
恋がしたい。
真崎
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