真崎ですよ

ライターの真崎です。2016年6月より池袋→沖縄に移住しました。

佐々木ののかについて -「親友」と「嫉妬」のお話-

 

 

こじらせた女を見つけた。

  

きっかけは、とあるライティング案件。

顔出しでおもしろ要素強めのおでかけ記事を継続的に執筆してほしいというご依頼で、2つ返事で了承した。そしてそのサイトを閲覧しに行ったら、彼女がいた。

 

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名前は、佐々木ののか。

 

年齢は当時25歳。私の1歳下。

職業はフリーライター

ライター歴は当時半年。私といっしょ。

 

彼女が書いた体当たりおでかけ記事(酒に溺れる女の二日酔い対策プランと見せかけて最終的に記憶をなくすほど激安ビールを煽る記事・ラブホでゲスい女子会しました記事・見た目をばっちりキレイにして池袋で逆ナン記事・他多数)を見て、嫌な予感がした。

 

サイトから彼女のTwitterアカウントに飛んだ。

 

 

 

嫌な予感、的中。

 

どうしよう、この人わたしとめちゃくちゃポジション被ってる。

 

(彼女のファン各位、どうかその怒りを明日の希望に変えてください)

 

年齢や境遇はもちろん、体は張るし女をネタにするし酒は好きだし愛とか共感を突然ひとりで語り出した末に最終結論が「気持ちよく生きることが何よりのプライオリティ」に行き着くちょっとイタくて清々しい思考回路。ツイートから漂う「開き直ったこじらせ臭」には嗅ぎ覚えしかない。

 

 

 「私はきっと今後、この人の存在を強烈に意識していくことになる」

 

容易に想像できて戦慄した。

「体当たりでもなんでも来いな駆け出しの若い女性ライター」である私たち。自ずとライバルのような、周りからも比較対象とされるような、きっとそんな存在になるような気がした。

 

 

そして、同時に私は直感していた。

 

 

「私はきっと、彼女とめちゃくちゃ仲良くなる」

 

 

 

 

大当たり。

とっても仲良くなりました。

 

 

アプローチしたのは私。

友情も恋愛も好きになったら一直線。

 

ある少人数の飲み会で彼女と出会い、後日再会してラーメン屋で「私は佐々木さんのことすごく知りたいしめっちゃ話したいし絶対仲良くなれるしもっとエッセイを書いてほしい」とドストレートに伝えた。

 

彼女は「やーん真崎さあああん嬉しいですううう;;」などと好意っぽい反応を見せてくれた。しかしこの反応を信じてはいけない。彼女は「コミュ力高めの軽度人間不信女子」である。出会ったばかりの相手が放つ肯定的な言葉など、彼女はきっとニッコリ笑って全てブロックしているだろう。私は彼女のこころの隙間に入って距離を縮める方法を画策し続けた。

 

 

決め手は、1つの約束を守ったことだった。

多くの人が簡単に破ってしまうようなSNS上の軽い口約束を、ただ順守した。

 

小さな約束だけど、これを破ったら佐々木さんはきっと私に対して永遠に心を開かなくなる。どうしても仲良くなりたいから絶対破らないと決めていた。

 

押しつけがましくも私がそう伝えた時の彼女の反応は、私たちの間にあった薄くて頑丈な壁が消えたことを物語っていた。私の粘り勝ちである。

 

その後、私は頻繁に彼女の家におじゃまして、一緒にお酒を飲んで朝まで語ったり、一言も会話を交わさず黙々と原稿を書く夜を過ごしてきたりした。

 

 

彼女は、最高の友人だった。

 

考え方や仕事の境遇も似ていた。

なんでも相談できたし悩みは共感し合えた。

 

駆け出しライターとして、お互い悩んで葛藤しながらも頑張っていこうなと、互いを激励しながらお酒を飲んだ。

 

 

「私はきっと、彼女とめちゃくちゃ仲良くなる」

 

その予感が当たり、嬉しかった。

 

 

 

嬉しくて、忘れていた。

 

 

 

 

もうひとつ、あった。

 

  

「私はきっと今後、この人の存在を猛烈に意識していくことになる」

 

 

 

wedding.mynavi.jp

 

 

彼女の書いた記事が、めちゃくちゃバズった。

 

身も心も凍てつく寒い冬の日、新橋のサラリーマンに「LINEで奥さんに愛してると送ってくれませんか」と彼女が突撃したこちらの記事。仕上がりはとってもハートウォーミング。記事を読んでほっこりした人たちの拡散が相次ぐ相次ぐ。

f:id:ai-en-house:20160621040503j:plain←この顔が私のタイムラインにも嫌というほど流れてきた。

 

普段インターネットをほとんどしない周りの友人たちもこの記事は読んでいた。そして賞賛して拡散した。上記アイキャッチのほっこり笑顔で佐々木ののかの認知は顔ごと一気に広がり、目に見えてファンが激増した。

 

 

目に、見えたのだ。

 

私の目には、ハッキリと。

 

 

だって私は、彼女のフォロワー数やこれまでの記事の拡散具合など、猛烈に意識しながらずっと観察し続けてきたんだもの。

 

 

 

以下は、私の心に潜んでいた醜態である。

いっそ盛大に引いてもらっていい。

 

 

この記事がバズる前は、私のほうがわりとフォロワーが多かった。バズッた直後、一瞬で抜かされた。

 

フォロワーが増えただけではない。彼女を名指しで褒め称えるようなブログ記事まで目に入ってきてしまい、なぜか胸がチクチクした。

 

彼女と同席したライター編集界隈の飲み会では、彼女の顔を見ただけで「あ、もしかしてLINE晒しの佐々木ののかさん?」と声をかける人たちの姿もチラホラ見かけた。私に同様の声はかからない。胃がきゅううぅぅっとした。

 

ウェブ界隈における佐々木ののかの認知度と評価が上がるたび、佐々木ののかの人気が上がってファンが増えるたび、私の中にどうしても消化し切れないモヤモヤが膨れ上がるのを感じた。

 

 

モヤモヤ、なんかじゃない。

正体など、とっくに分かっている。

 

嫉妬だ。

 

 

彼女のことが、羨ましく、妬ましかった。

そして、とても悔しかった。

 

私は、彼女に勝っていたかった。

近いからこそ、勝っていたかった。

 

明確な勝ち負けなんてない世界だと分かっていても、とてつもなく、どうしようもなく、私は彼女に、精神的に勝っていたかったのだ。

 

 

 


 

先日とっても仲の良い友達に「こんなこと言うのは申し訳ないんだけど、私はののかちゃんに嫉妬してる!」と面と向かって言われたのだ。

 

友達にランクをつくるわけではないけれど、その子は指折りに気の置けない存在。そんな相手に面と向かって「嫉妬してる!」と言われたわけなのだが、わたしの気持ちはと言えば、すごく嬉しかった。

 

とっても仲の良い友達で指折りに気の置けない存在の私は、先日と言うにはかなり前に、彼女に対する自身の嫉妬を告白するというおよそ自己満足な行動に出た。

 

彼女の家にお邪魔して、朝までお酒を飲んだ時だった。彼女の悩みや今後の方向性などを話していたタイミングだったと思う。

 

LINE記事がバズったときの「うわあぁぁ……」という感覚も、みるみるファンが増えて彼女のつぶやきやnoteの記事1つにも多くの人が反応することへの羨望も、全部伝えた。

 

猛烈に嫉妬していた分際で非常におこがましい上に何様すぎる言葉だが「私がこれだけ嫉妬するほどええ文章をいっぱい書いてたくさんの人を惹きつけてんねん自覚しろ」みたいなことを言った気がせんこともない。いい奴。嘘です。

 

 

関係性が深い人に対する、嫉妬。

 

これは、たぶん、とっても複雑な感情である。

 

負け惜しみでも自己弁護でもない。

彼女の記事がバズったとき、彼女の文章にファンがついたとき、すべての成果をエネルギーに彼女が自分の道を進もうとするとき、私の中には確実に嫉妬以外の感情、「おめでとう」「すごいやん」「がんばれ」「絶対いける」が、存在している。

 

アンビバレント

人間の感情など、矛盾だらけで正常だ。

 

 

嫉妬には、相手への羨望、時には敬意が含まれている。

醜くネガティブな感情に思えるかもしれないが「嫉妬するぐらいすげえから!!」という謎の応援メッセージにも変換できるので是非お試しください。

 

 

しかし、同じ感情を表すにしても、遠回しに否定するような言い方をされたら、気持ちよくなかっただろうし、わたしたちの友情は決壊、金でも継ぎきれないほどにヒビが入ったかもしれない。そもそも何となくの冷戦状態が続いたのではないかと思う。

 

「嫉妬の出し方」で、私はかつて大切な人との仲を壊した。私も相手もお互いに嫉妬した。そして出し方を間違えた。金でも継ぎきれないほどのヒビが入った関係性は、何となくの冷戦状態が続いた末に、あっけなく決壊した。

 

学んだ。

感情は、ストレートに出す。

 

わがまま末っ子の私にとっては、これが一番健康的に関係性を保つコミュニケーション方法である。我慢はいつか自分も相手も傷つける。ストレート以外の変化球は相手を不快にさせる。

 

結果は、これ。

 

親友の「嫉妬してる!」を受けて、わたしは「ありがとう!」と言った。それはストレートに打ち明けてくれたことが単純に嬉しかったのと、嫉妬という感情を抱いてくれたことへの喜びを表現した形だ。

 

だから嫉妬は溜め込んでもいけないし、悟られないように遠回りな言い方で伝えるのも良くない。黙ってポジティブなエネルギー変換をするか、ストレートに伝えるのがよほどヘルシーなんじゃなかろうか。

 

 

悪いが、私たちはわりとお互いが好きなのである。

 

そしてやっぱり、思考回路も感情の出し方も似通っている。

 

 

今さら、嫉妬の1つや2つでどうにかなるもんでもない。

 

 

 

沖縄移住後も、週3くらいで電話している。

 

彼女のやりたいことや書きたいことも聞いている。

応援している。

 

なんならちょっと企画出しも手伝う。

いい記事を書いてほしいと思う。

 

 

「いい記事を書いてほしいし、ファンも増えてほしい、なんなら夢も全部叶えてほしいけど直近バズとかは起きなくていいです」

 

 

親友・佐々木ののかに対する感情は

これからもずっと、超アンビバレント

 

 

真崎

 

 

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