真崎です

沖縄にいます

わたしが救われた「地獄に堕ちればいいのに」という言葉 ~正論という北風と、悪口という太陽~

 

 

そのお姉さんとは、ネット上で繋がった。

 

わたしの発信する文章を見たお姉さんが絡んできて下さり、そこからお姉さんが発信する文章を見に行ったところ、お姉さんがバカリズム好きだと分かった。

 

 

バカリズム好きに、悪い人はいない。

(真崎調べ)

 

 

ネット上、Twitterなどでお互いの発信を見たりたまにコメントを交わしあったりするだけの関係で会うことはなかったけど、お互いお笑い大好きバカリズム求愛的共通点があり、私はそのお姉さんのことが勝手に大好きだった。

 

 

 

 

 

それはそうと

新卒1社目を2か月でクビになった。

 

 

 

 

やー、荒れた。

 

 

辞書で「荒れる」を調べたら「[類]2013年5~6月にかけての真崎」って出てくるんじゃないかってくらい、模範的に荒れた。

 

 

どれくらい荒れたかたって

 

SNSで相手を誹謗中傷(周りに怒られた)

・怒りで涙が出てきて連日寝れない

・居酒屋で泥酔号泣する

・隣で飲んでた巨乳フェチの女性に身を預ける

 

くらい荒れた。

 

 

 

 

そんな真崎@荒廃のさなか、お姉さんが声をかけてくれた。

 

大丈夫か、酒のも、て。

 

 

 

そんな流れでお姉さん初対面。

東京の安居酒屋、1杯180円の生で乾杯。

 

 

余談ですけど

めっちゃキレイな人ですやん。

 

 

普段「うおーーーーバカリズムゥゥゥゥ!!!!」くらいのノリで投稿をしているあの人と同一人物とは思えないくらいの

 

なんか、女子。

軽く詐欺にあった気分。

 

 

とはいえ話せばやっぱりあのお姉さんで

 

M-1グランプリは2003年が一番面白かった」

「千鳥が毎年決勝行ってる意味が分からない」

「2丁拳銃ファイナル行ってほしかった」

 

みたいなコアなお笑い話をふたりで猛烈に共感し合いながら話し、「お前、明日東京行って、ピクルス抜くんだってな」とネタを回想して爆笑していた。

M-1グランプリ2003 2丁拳銃「ピクルス抜いて下さいとマックの店員に伝えるタイミングが分からない」というネタ

 

 

 

 

 

 

で、真面目な話。

 

 

そもそもお姉さんが忙しい中呼びつけて下さったのは、クビになってからあまりにも落ち込み荒れていたので、心配して励まそうとして下さったから(だと思ってる)。

 

会ったことがない私にここまでしてくれるて。

軽く女神。

 

 

 

お姉さんが「聞く」モード。

 

で、経緯をお話した。

 

 

 

どういう風に伝えたのかは忘れたけど、たぶん、ほぼ愚痴のような形。

 

そこに加えてたまに「まあ私も確かに」と苦し紛れの私も悪かった小話を挟んでいたのかなと思う。真崎パターン的に。

 

 

愚痴をこぼす時、皆さんそうなのか分からないけど、私は常に愚痴な言葉の裏側に「罪悪感」が潜んでいる気配がしている。

 

 

物事に100%こうだというものなどほとんどなく、今回の件も相手が100%悪いんじゃないことくらいはこちらも1億%承知している。

 

 

というか事実だけを見るならば、私は社長の考え方に反発して喧嘩をふっかけるようになり、途中からはもはや「仕事をすることをほぼ放棄した」状態になっていた。

 

よく考えたら、至極当然にクビ。

なんかほんとあの時はすいません。(大人)

 

 

 

 

 

 

だから、ひとりで勝手に気まずい。

 

 

「自分だけ正当化して」

って私の中の監査役から非難の声が飛んでくる。

 

油断するとすぐ内心ひとりSM状態になる。

監査役が網タイツでムチ持ってる。

 

 

 

 

「100%どちらかが悪い」

じゃないことくらい、もはや聞いてる相手だって分かってる。

 

 

だから、こういう愚痴をこぼすとき、実は相手の反応にそわそわしている自分がいる。

 

あまりに溜まりすぎて止まらない私の口とは裏腹に、こころの中では「まじ自分最悪だな」「まるで悲劇のヒロインだな」「お姉さん絶対引いてるな」「というかお姉さんどんな反応するんだろう」と不安を募らせる自分がいる。絶賛めんどくさい。

 

 

 

 

そして、ひと通り話し終わったとき

 

お姉さんは、言った。

 

 

 

 

 

 

 

「えーーー笑笑 

 

その人ありえないねーーーーーー笑笑笑 

 

地獄に堕ちればいいのにーーー笑笑笑笑笑笑」

 

 

 

 

 

 

すげー笑ってた。

 

 

 

ありえないうざいきもい真崎の人生なんだと思ってんだーって笑いながら怒りながら私以上に激しめの言葉で相手を罵ってた。

 

 

で、思わずわたしも笑っていた。

そして逆に恐縮し始めた。

 

 

「ちょ、姉さん言い過ぎ…笑」

「だってありえないよー!大人だろー!」

 

「言うて私も大概だm「真崎は悪くないよー!全部あっちが悪いよー!!」

 

 

お姉さん言い過ぎすぎて、逆に愚痴った相手が不憫で可哀想に思えて申し訳なさすら発生する事態。

 

そんな私を目の前に、お姉さんビール飲みながら「なんかもはや生理的に受け付けんわー笑」とか言ってる。

 

 

 

 

 

その時に自分が得た感覚はとっても不思議なもので、今でも上手く言語化できないんだけど

 

 

なんか、すごいこころが軽くなった。

 

その日から荒れが落ち着いてきた気がする。

たぶん。

 

 

そこから約1か月間の引きこもり(1日中映画とドラマ見てた)を経て、飽きて、転職活動して、就職先決まって、いろいろ終了。

 

 

 

 

 

**************

 

 

その出来事から大体1年後。

 

お父さんとふたりで温泉旅行行った時に、旅館でテレビを一緒に見ていたときのこと。

 

 

ナイナイアンサー北斗晶さんが出ていた。

あと辻希美さん。

 

 

辻ちゃんが子育てブログを頻繁に炎上させて、それでブログを書くのが怖くなった時に、北斗晶さんが書いたこのブログを見て本当に励まされたみたいな話で。

 

(ブログに名前は出ていないけど「これ私のことだ」と辻ちゃんは分かったらしい)

 

 

 

それで、辻ちゃん北斗晶さんの畑を訪れて農業手伝ったりトークしたりを放映していた番組だった。

 

北斗晶さんってこんなに素敵な人、素敵な妻、素敵なママだったんだなーとその番組を見ながらしみじみ思った記憶がある。

 

 

 

 

その番組の中の一説。

 

農作業を手伝いながら、辻ちゃんがこんなことを語りだした。

 

 

 

「実は、長女がいまプチ反抗期で…」

 

 

絶賛反抗期っぽい長女と言い合う際、ああ言えばこう言う状態であちらが正論を言ってきて、辻ちゃんの方がなにも言い返せない、その対処法が分からない

 

とのこと。

 

 

 

 

その話を聞いた北斗さんが、こんな話をした。

 

 

「小学校になってさ、子どもが「ケンカした」とか親に言ってくるじゃん。

 

 

ここで「お互い悪い」は模範解答なんだよ。

 

 

お母さんの立場なら最高の答え。

 

でもそれじゃ子どもは二度と(親に)言わなくなる。

 

 

 

そこで、私が編み出したのが

 

 

子ども以上に、そいつの悪口を言う!笑

 

 

 

学校では「容姿のことを悪く言っちゃいけません」とか言うだろ?

 

 

もうね、ガンガン言うよ。

 

 

「あンの不細工野郎ふざけやがって」

 

「ブタみたいな顔してこの野郎」

 

って笑。

 

 

 

そしたらな、うちの息子なんて言ったと思う?

 

 

「いや、でも、いいところもあるんだよ」

 

 

だってよ笑。

 

私があまりにも友達の悪口を言いすぎるから笑。

 

 

 

「でもムカつくんだろ?」って聞いたら

 

「まあケンカした時はね」って。

 

 

 

あまりにも親が友達の悪口を言うと

 

「そこまで言わなくてもいいんじゃない?」

 

って子どもながらに思うんだろうなって。

 

 

 

 

 

自分の言うことを分かってもらえない人に

 

話はしないよな。悩みごとは。

 

 

 

 

 

************

 

 

不登校の女の子と話した。

 

 

いじめと人間関係のこじれが原因で学校に行けなくなったという彼女。

 

クラスでどんなことがあったか話してくれた。

リーダー格たちの愚痴も言ってた。

 

その口調は少しもごもごとしていて

その言葉の裏にある、少しの自責が見えた。

たぶん彼女の中に網タイツの女王監査がいる。

 

 

 

なぜかその時

お姉さんからの言葉をふっと思い出して

 

 

どんだけ影響受けてたんだろう

 

 

思わず口をついて出てた

 

「その子ら地獄に堕ちればええのにな」

 

 

 

 

やってしまった。

 

 

二番煎じ。

教育者失格。

親御さんからクレーム。

あわあわあわ。

 

 

 

 

そしたらその子

 

目見開いて、思わずブハッて吹き出してた。

 

 

 

 

「地獄に堕ちればいい」だなんて

 

その言葉自体は、たぶん正しくないんだけど

 

 

 

あの顔が見れたら

なんかもうどっちでもいいやて

 

 

なんか、そういうことな気がしました。