ドクターフィッシュってご存知ですか?
わたし存知てる。
(フリー素材サイト「写真AC」よりDL)
ドクターフィッシュ(Doctor fish)は、コイ亜科の魚ガラ・ルファ(学名 Garra rufa)の通称である。
水中に人間が手足などを入れると、その表面の古い角質を食べるために集まってくるとされ、古い角質を安全に除去できるため美容に、それらを食べられる刺激が神経を活性化するとして健康に、効果があると言われている。
(Wikipediaより)
ちょう正義。
そんなフィッシュの存在は知りつつ施術は未体験。人ってどういうときに「足の角質を食べてもらおう」っていうモチベーションが湧くんだろう。
ドクターフィッシュとはご縁のないまま今世を終えると思いきや、ラブポーション(惚れ薬)を求めて先週フィリピンのシキホール島に行ったときに
出会っちゃった。
「黒魔術師が住む島」として有名なシキホール島。国民の9割以上がクリスチャンのフィリピン人は魔女も魔術もタブーな存在につき寄り付かないらしいけど、手付かずの自然が残る静かなリゾート地につき観光客(主に欧米人)はそれなりにいる。セブほどキャッチーな旅行地ではないのでわりと穴場。
上記の写真は、シキホール島にある天然のドクターフィッシュスパ。
樹齢400年以上の巨木があり、その下から澄んだ水が湧き出て池を作り、その池にドクターフィッシュが住んでいる。100%天然もの。
樹齢400年以上の巨木。神秘的。
映像美が評価される海外ホラー映画とかに出てきそう。夜中に根元へ近づいたらグシャグシャにされて地獄に吸い込まれそう(スリーピー・ホロウ)
天然ドクターフィッシュ。
めっちゃいる。ビッチビチいる。
淡路島ほどの小さな島にある数少ない観光スポット。欧米人を中心にたくさんの観光客が池に足をつっこみながらキャッキャしていた。
ここまで来たら、私だって足の角質食われたい。
ということで
ライドーン。
ゆっくりと足を入れた瞬間「お、エサが来たぜ!」みたいなテンションでフィッシュたちがビッチビチ寄ってくる、はずだった。
しかしわたしが池のフチで本気で滑って魚雷みたいな勢いで入水してしまったために、まあ一斉にフィッシュが逃げた。隣にいた幼い外人兄弟が非難めいた目でわたしを見る。ごめんな。いっしょにフィッシュを待とうな。
いったん逃げていったフィッシュたちが再び戻ってきてビチビチとわたしの足に群がる。
フィッシュにつつかれるのってどんな感じなんだろうな。きっとチチチチとつつかれてほんのちょっとこそばい感じだろうな。小魚にチチチチって感じでつつかれるんだな。
そんなかわいい想像してた。
デュクシ
デュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシデュクシ
ちょちょちょ待って。
「ちょ、待って!!」と叫んでサバァと足を上げる。
想像と違った。
チチチチなんてかわいい感じじゃなかった。
ドクターフィッシュたちが角質を食べるときの効果音は完全にデュクシだった。 意外と強い。わりと豪快。予想外のタフガイ。痛いやらこそばいやら気持ち良いやらでアフアフしたリアクションになった。
わたしが勢いよく足を上げたことで再びフィッシュたちが離散。隣の外人兄弟が以下同文につき座る場所を変えることに。
移動。
小さなフィッシュたちがあんまりビチビチしていないゾーン。キレイな水に足を浸しているだけでも気持ちいいので、しばし両足を入水させたままボーっとする。
ボーっとする…
ボーっと……
したいのになんかバリでかいのおる。
顔こわい顔こわい顔こわい。
さっきまでいたビチビチフィッシュたちの5回りくらいデカい。「なあここドクターフィッシュの池やんな?この子ら居場所ミスってない?コイじゃない?日本庭園にいるべきやつじゃない?」と、一緒にきていた友人に半泣きの訴え。コイ亜科なのでわりと正解でした。
このデカい魚たちがドクターフィッシュなのかも分からずビクビクする私。足の周りをフヨフヨと泳いでいるけど角質を食べる気配はない。
ほっとけば大丈夫かもしれない。
気持ちに余裕ができ、対岸でフィッシュたちにカメラを向ける友人に声をかけながらキャッキャしていた。
カプッ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
絶叫。
まわりの外国人たちが一斉に「ナニゴト!」みたいな目でわたしを見る。カマレタ!ワタシカマレタノ!
噛まれた衝撃で叫んだあと笑いが止まらなくなったわたしは、隣にいた金髪美女に「ハハハハハソーリーハハハハハ」と壊れた絡み。完全に不審者なわたしに「ドンウォーリーヨー」みたいなこと言ってくれてる金髪美女。こころまで美人。
どうやらこのビッグフィッシュたちももれなくドクターだったみたいです。侮った。噛まれた?つつかれた?部分が気持ちつるんつるんなったわ。ただの名医。
(友人カメラマン・まゆゆ撮影)
まゆゆはビッグフィッシュのかぶり付きがお気に入り。ちっこいやつらじゃ刺激が足りないらしい。「カプッ」のショックで引き続き笑いが止まらない私を尻目にカプカプカプカプされて楽しんでいる。
デュクシもカプッにもすっかりビビりモードのわたし。気持ちを察したのか角質が口に合わなかったのか、フィッシュたちはあんまり私の足に寄り付かなくなった。なんだろうこの複雑な気持ち。
入場料10ペソ(約24円)でいつまでも居座れるこちらの名所。水に足を浸しながら半永久的にボーっとできる上にドクターフィッシュで足もつるつるになり、原住民や欧米人と国際交流もできる一石三鳥な場所です。オススメオススメ。
最後にここでラブポーションを5本買いました。
日本にいる親愛なる独身女たちへ郵送します。
真崎
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