真崎です

沖縄にいます

地方 is さびしい! 都会 is さびしくない! じゃあこのさびしくない山奥 is 何!【奈良・下北山村トライアル移住日記③】

  

 

「誰も知り合いのいない山奥の村」こと奈良・下北山村にきて1ヶ月。

9月11日の誕生日まであと1日。

 

きたる明日は、予定通りいよいよ宿舎にこもって泣きながらAmazonほしいものリストの作成

 

ではなく、昼にはコワーキングスペース・BIYORIで楽しく煮込みハンバーグランチ。夜はレストランバイト先のパートさんたちが「慰労会 兼 真崎さん送迎会」的名目のバーベキューを開催してくれるので、肉や海鮮をゴリゴリに食べて飲んで飲んで飲む。

 

あれ、ふつうに楽しくない?

なかなかどうしてハッピーじゃない?? 

沖縄の自室でタコライス食べてた2年前のぼっち誕生日より、わたし、なんだか明るい未来を生きてない????

 

うれしい予想外。

下北山村での生活が想像の582倍楽しい。

これまでいろんな場所に住んだ経験から「地方 is さびしい! 都会 is さびしくない! だからやっぱりわたしは都会!」と引くほど安直な理由で大阪に戻ったのに、このさびしくない山奥 is 何?

 

ゆるやかだけど濃厚な村暮らし。書きたいことは積もるばかり、でも最後の日記は8月26日。8月27日のことを書く気力・記憶ともにゼロ。

 

ということで、日記の代わりにこの14日間であった印象的なできごとをダイジェストでお送りします。

 

 

バイト先のパートさんたちとカラオケに行った

 

バイト先のレストランがお休みの日。パートさん4人&料理長さんと計6人で、村唯一のカラオケ喫茶に行った。

 

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(パートさんたちが持参してくれた、生ハムと手作りさんま寿司

 

わたしとパートさんたちとでは、年齢が約20~40歳ほど離れている。大人数でのカラオケにおいては、みんなが知っていて楽しめる曲しか歌いたくない。とはいえ初めてすぎるシチュエーション、選曲の正解がなかなか見えない。

「気を遣わずに、好きな歌を歌ってね」と言ってもらえたけど、わたしがマジで気を遣わずに絶叫クリープハイプなどしたら、たぶん、ちょっと、次のバイトが憂憂憂憂憂燦々。

 

最適解は、アン・ルイスの『あゝ無情』だった。

 

ドキドキしながら曲を入れると「いいね~!」「この曲好き~!」と嬉しいコメントをもらい、いざ曲が始まると

 

き~れいでししょ~\フッフー!/

ぎ~らぎらと~\フッフー!/

い~い女で~しょ~\フワフワフワフゥー!/

 

合いの手が完璧。なんだこれ。気持ちいいかよ。

  

パートさんたちが歌った曲だと、美空ひばり川の流れのように』、夏川りみ涙そうそう』、吉幾三酒と泪と男と女』あたりは知っていた。比較的年の近いパートさんがDA PUMPの『if...』を歌ったときは、わたしもめちゃくちゃテンション上がって勝手にオレの行く末密かに暗示する人honeyした。

 

その他に出てきた演歌はあまり知らない。が、どれも歌詞が興味深くてじわじわ聞き入ってしまった。ねっとりとした哀愁たっぷりに歌い上げられる、失恋、不倫、駆け落ち、心中。オイオイすごいな、攻めるな演歌。

  

ビールをジョッキで3杯。焼酎水割りジョッキで4杯。

散々飲んで歌って楽しんで、パートさんの車で宿舎に送ってもらい、親愛なる女友達2人に電話テロして寝落ちした。そして翌朝頭痛で死んだ。

 

 

村のわりと皆さんとバーベキューをした

 

7月にオープンしたばかりのゲストハウス・晴々に宿泊予約したことを村の方々に話すと、「せっかくだからその日にいろんな人を呼んでバーベキューしましょう!!」という話に。

 

その1週間後。

 

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こうなった。夏がきた。

 

村長や役場のみなさん、奈良県庁の方、NPOサポートきなりのみなさん、地域おこし協力隊、本案件のクライアント・SAGOJOの方、フリーのデザイナーさん、フリー(ライ)ターのワテ。総勢20名ほどのそこそこ大規模BBQとなる。

 

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 (ストーブをつかった手作り窯で炊くごはん)

 

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(お昼に川でおすそ分けしてもらったアユ) 

 

お酒の席はとてもとても愉快で怖い。楽しい記憶の片隅には「今すぐ全員の記憶を消して回りたい」と震える黒歴史がチラつく。

しかし現実、記憶を消して回りたいはずのわたしの記憶がもっとも曖昧。酔った。堕ちた。もう9%飲料ぜったい飲まない。あれ完全に合法麻薬。 

 

ともあれ楽しい場だったし、このBBQを以ってわたしの平成最後の夏は完成した。

 

 

めっちゃ大きい蛾がいた

 

 

日々いろんな虫とごいっしょする村暮らし。宿舎のゴキにすら「ただいま」と声をかける余裕まで出ていたところに現れたこの子。

は、ムリムリ規格外。蛾はダメ。デカさもダメ。もう全体的にほんとダメ。

この子が家にヒラヒラ舞い込んできたらどうしようと、ゲストハウスで震える夜を過ごした。無事だった。

 

 

台風21号で一晩停電、真っ暗闇なぼっち宿舎で平成最後のホラーナイトした

 

 

大阪をはじめ関西に大きな被害を残した台風21号。

下北山村も、もれなく彼に荒されていった。

 

わたしは1階あたり10部屋×2階建ての宿舎にひとりで滞在させてもらっている。雨風吹き荒れゴウゴウとうなる川を窓から眺めながら、この日もひとりパチパチとパソコン仕事をしていた。

 

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ら、お昼ごろ。

ふっと部屋の電気が消える。停電だ。

 

驚いたけどまだ外は明るく、少しだけうす暗くなった部屋でかまわず仕事を続けた。途中で寝た。夕方頃、復旧してパチっとついた電気で目が覚めた。

台風はもう遠ざかっていっている。

これでもう今日は大丈夫だろう。

 

なんて、余裕をこいていた。

 

ら、夜。まさかの停電アゲイン。

今度は、マジで、真っ暗。

 

 

スマホとパソコンがなければなにも見えない。ネットも繋がらなくてとてもじゃないが仕事ができる状況じゃない。

半泣きでベッドに寝そべり、そこからはもう純度100%の電子マンガ廃人になった。『累(かさね)』が面白かった。映画観なきゃ。

 

災害の備えをなにひとつしておらず、食料も皆無で「明日の朝までごはんガマンだ~」と思っていたところに、嵐の中ずっと災害対策にあたってくれている村役場の方から食事を心配する連絡が入った。

 

 

本当に本当にありがたい。皆さんも被災者で大変な状況の中こうして住民のために動いてくれている方たちがいるんだなと、しみじみ感謝しながらチキンライス2袋520gをペロリと平らげるタイプのデブ。

 

電力は復旧しないまま寝落ち。

そして早朝、ぱちっと電気とテレビが点いて目が覚めた。

 

電気ってありがたい。明るいってうれしい。インフラを支えてくださる方々、いつも本当にありがとう。 

 

なお、あれ以来ぼっち宿舎に対する怖さが消えた。あの夜に勝る恐怖なし。なんだかちょっとだけ強くなった気がする29歳ギリギリ手前。 

 

 

ツチノコの話やお箸の話、書きたいことはあと8500字くらいあるけど、ちょっと疲れててきたのでまた次に。今度ブログを書くときは29歳です。猛アピ。

 

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