「彼女が喜ぶことは全部やりたいんです」新郎の愛と熱意にやられて、結婚パーティーレポを書きました
「真崎さん、結婚パーティでゆうちゃんにサプライズしたいんですけど、街中で知らん人集めたりしてフラッシュモブとかできないですか?」
どんさんからメールがきた。
ゆうちゃんには内緒のメール。
結婚パーティでゆうちゃんにドッキリを仕掛けて喜ばせたいそうだ。
「真崎さん、結婚パーティでどんさんにサプライズで何かしたいんですけど、アイデア出すの手伝ってくれませんか?」
ゆうちゃんに呼び出された。
どんさんには内緒の呼び出し。
結婚パーティでどんさんにドッキリを仕掛けて喜ばせたいそうだ。
なんだよこいつら。
いい夫婦かよ。
こちらが、ゆうちゃんとどんさん。
昨年に結婚したばかりの新婚カップル。ふたりの出会いから結婚までの軌跡があまりにもグッときたので勝手に記事にした。読んでな。
「僕たちの結婚お披露目会を記事にしてください」
そんな仕事の依頼がきたのは昨年5月。メールの主はどんさん。当時はまだ彼女だったゆうちゃんと一緒に私のブログを読んでくれていたらしい。仕事で繋がったが、同い歳のふたりとはすぐに仲良くなった。今では良き友達である。
写真の通り、どう頑張ってもどんさんは笑顔が胡散くさい。高校時代までは真顔の写真しかないほど表情が硬かったらしいが、大学生の時に特訓してここまで口角が上がるようになったとのこと。すごいね。
きっと、いろいろ不器用な男だったんだろう。
昔に比べてニンマリした表情を作れるようになったどんさんだが、話していると「不器用なんだなあ」と思うことはよくある。嘘をつけなかったり、言葉のチョイスがちょっとずれたり、リアクションのタイミングがいろんな意味で絶妙だったり。というか写真を見るからに不器用。顔面が不器用。
どんさんは、自分が不器用なことを知っている。
だからいつも、不器用なりに全力で、ゆうちゃんへの愛情をあらん限り伝えようとしている。
仕事を依頼してくれる際、どんさんは私に言った。
「僕と結婚してくれたゆうちゃんに、僕ができることなんて、ゆうちゃんが喜んでくれるを必死に探すことだけなんです」
グッときた。
不器用で笑顔は胡散くさいけど、お世辞抜きにカッコイイ男だと思った。
私に仕事を依頼してくれたどんさんに、私ができることなんて、どんさんがゆうちゃんのために出来ることを必死に探してゆうちゃんが喜ぶ仕掛けをマジで至るところに散りばめた素敵でしかない結婚お披露目会のハイライトを必死に綴ることだけなんだ。
ただ、それだけなんだ。
前フリでした。
以下,、本編をお楽しみください。
お披露目会の当日は、爽やかな晴天
に恵まれないどんより曇りのお天気。
頼むぜどんさん。
新小岩駅から歩いて10分。平和で静かな住宅街の中に現れた、とても雰囲気の良い古民家の貸しスペースが会場だった。
超穴場。
ゆうちゃんのお知り合いがやっている貸しスペースで、スーパーお手頃価格で独占レンタルできるみたい。私もここで結婚パーティしたい。というか結婚したい。施設が気になる方は「空の杜」で検索してね。あるいはここをクリックしてね。
会場に到着すると、受付にはこのポスター。
ふたりのことが大好きだからこそ言うけど本当に馬鹿だと思う。
なにやってんだ。
会場の中に入ると、こいつがいた。
ひとつだけ言っておくと、実物の気持ち悪さは写真の比じゃないからな。
泣く子もだまって失禁するこの物体は「ゆうちゃんへのプロポーズを体験させてくれるロボ」らしい。顔部分はiPadで、ゆうちゃんへのプロポーズの手紙を情緒たっぷりに読み上げるどんさんの顔面動画をエンドレスリピートで拝むことができる。誰も得しない。
気持ち悪いロボを差し置き、始まりました。
ゆうちゃんとどんさんの「関東公演」。
ふたりにとっては、結婚お披露目会ではなく公演。
公演のお客さんである私たち来場者を楽しませるために、たくさんのパフォーマンスを準備しているそう。ポスターやロボもその一部。
そして始まったのは
落語。
初めて見る生落語、非常に良かった。
結婚お披露目会で落語、新しい。
ベテランの落語家さんなど、どうお近づきになったのだろう。どんさんゆうちゃんの交友関係は広く、いろんな業界の人たちがいて面白い。
例えば
ケータリングは、夫婦行きつけの絶品レストラン『BISTRO ELENA』プレゼンツ。
(ELENAが好きすぎて、料理長を引っ張ってきたらしい)
「大好きなんです!美味しすぎるんです!真崎さんにも味わってほしいんです!」と2~3度力説されただけあって、美味しすぎたわ。お腹目立つ服着てたのに気にせず4回お代わりしに行ったわ。
そしてシンガーソングライターも歌っちゃう。
だって公演だもの。
私の大切な友人である、しーちゃんこと風見穏香。昨年彼女のワンマンライブをブログで宣伝したら夫婦でライブに来てくれて、ライブ終了後すぐに「しーちゃん、関東公演で歌ってほしいです」とオファーをしたらしい。どんさんの行動は早い。
空と海が地平線で交わる。
別々のものがひとつになる。
なんかそんな、夫婦みたいな曲だった。
どんさんの先輩らしき人がちょっと泣いてた。
いい曲つくるじゃん風見。
そして有名なクリエイターにも会えちゃう。
だって公演だもの。
一部変態の間で大人気の「谷間ダイバー」の生みの親がダイバー達を引っ提げて参加されていたので、26年間まだ誰も飛び込んだことのない未知の谷間へダイブさせてやった。大学時代好きだった人に「こんなにムラムラ来ない巨乳も珍しいね!」と言われた割れ目がこちらになります。
新婦ゆうちゃんの神聖なるキャニオン。
美乳だな。くそ。まあ私のほうがデカいがな。
公演、とはいえ、結婚パーティ。
やっぱり欠かせないのはこのイベント。
Yes, ブーケトス。
しあわせ絶頂な花嫁が独身女性の群れに向かって投げる花束をもれなくキャッチできた人が「次は私なんだあ☆」と周囲も公認の勘違いに浸れるアレな。
写真右端、ポーズだけなら『進撃の巨人』に出てくる奇行種みたいな女が私。ブーケ取る気しかないからな。
私を含めた独身女性たちが息を止めて構える中
新婦ゆうちゃんが
ブーケを
投げた!!
無様。
もう全身で「うそーん」て言ってるの伝わる。さらにこの後「ゆうちゃんなんでもうちょい左に投げてくれへんかったん?」と新婦に突っかかる。繰り返す醜態。
開き直って、たくさんケーキを食べました。
なんやねんこの写真。
幸せか。(間違いない)
このあと、ゲストから夫婦にプレゼント。
中身はワインオープナー。
もらったオープナーを使って、お酒大好き夫婦の公開共同作業。
ゆうちゃん楽しそう。
無事に栓も開き、高級なワインをグラスに注いで
しあわせなツーショットをば。
どんさん、悪い顔してんなあ。
このタイミングで胡散くさいやつ出たわ。
でも
ふたり見てたら、あったかい気分なるなあ。
最後まで愛と笑いがつまった、しあわせいっぱいの結婚お披露目会、改め関東公演でした。
会場を後にしようとしたら、最後にまた目に飛び込んできた、どんさんがゆうちゃんに送ったプロポーズの手紙。
じっくり読んだよ。
ゆうちゃんへ
あの時、何気なく声をかけた女の子、すごくたくさんの偶然が重なって知り合えた。奇跡みたいな子だなんて、本当にびっくりした。
二人の出会いは運命だったって、お互い笑いながらよく話すけれど、何かが一つ欠けていても、今の二人はないんだなって思うと、本当に幸せな気持ちになる。
ゆうちゃんがいてうれたから進めたことが沢山あるし、ゆうちゃんのおかげで絶対に知れなかった事や思いを沢山体験できた。
これまで記念日とか、どれくらい付き合ったねとか言って、もう4年目になるけれど、記念日を忘れるくらい、一緒にいるのが当たり前になって、どれくらい一緒にいるのか分からなくなるくらい、同じ時間を過ごしたい。
ケンカもしてみたいし、ムダ遣いして怒られたいし、振り回され対し、困らせて欲しいし、何気ない事で笑い合って、一番の理解者になりたい。
ゆうちゃんは頑固だし、わがままなところもあるけど、何にでも一生懸命で、何にでも挑戦して、沢山悩んで、少しずつでも前進しようとするところがすごく愛しい。ゆうちゃんに振り回されたり、ゆうちゃんのことで悩んだりするのが、すごく大切で、かけがえのない事だ。
子供なんて要らない。結婚もしない。彼女も要らないってずっと考えていた自分を完全に変えてくれた。
毎日名前を呼び合って、飽きるくらいキスをして、ゆうちゃんを見ながら眠りについて、朝一で目に入るのはゆうちゃんで、ゆうちゃんの事を思いながら仕事をして、ただいまって言って、そんな関係になりたい。
だから、結婚してください。
「で、最近どうなん?」
3か月後、ゆうちゃん召喚。
もちろんどんには秘密な。
真崎「結婚してからしばらく経ったけど、結婚生活どうよ?」
ゆう「んーどうかなあ……」
真崎「そろそろどんさんから何かしらボロ出てへん?」
綺麗な雰囲気のままで記事を終えるほど私は心美しい人間ではなく、「新婚夫婦、幸せ絶頂の結婚お披露目会から3か月後の実態は!?」みたいな、三流週刊誌にも載らなそうなゲスで低次元な取材記事を載せたいわけです。
真崎「どんさんへの不満はある?」
ゆう「不満……うーん……」
真崎「些細な違和感も掘り起こして」
ゆう「うーん…………イベント好きでよく家に人呼ぶわりには、全然準備しないしみんなで飲んでても早い段階で寝るし、そういう時はちょっと"しっかりしてよー"って感じることもあるかもしれないです……」
真崎「その調子やで」
ゆう「あとは……」
真崎「あとは……」
ゆう「ないかなあ」
真崎「うそやん」
真崎「遠慮せんで愚痴ってええんやで」
ゆう「うーん…………あ」
ゆう「パスケースくれました」
真崎「ええ奴やな」
ゆう「あと」
真崎「おう」
ゆう「朝ごはんいつも一緒に食べるんだけど、家を出た後必ず『朝ごはん美味しかった、ありがとう』とか『昨日の夜いっしょに食べられて嬉しかった』とか送ってくれます」
真崎「素晴らしい旦那やな」
ゆうちゃんからどんさんへの愚痴は一向に出てくる気配がなかったので、こちらから変化球を投げることにした。下衆と呼んでくれ。
真崎「じゃあさ、ゆうちゃん」
ゆう「はい」
真崎「どんさんって突拍子もないこと言い出すやん?」
ゆう「はい」
真崎「もし、今日家帰ったらどんさんが急に『俺、お笑い芸人になるから明日仕事辞めるわ』って言い出したらどうする?」
どう?
これどう?
ゆう「えー、毎日面白くなりそう」
(´◉◞౪◟◉)
真崎「ええんや」
ゆう「だって楽しそうじゃないですか?」
真崎「仕事辞めてもいいの?」
ゆう「まあ私も働いているので、彼の収入がなくなってもしばらくはなんとかなると思います」
真崎「たくましいな」
ゆう「あーいいなあ。面白そうだなあ」
真崎「ゆうちゃん、私の負けやわ」
どんさん
ゆうちゃん
これからも、ずっとそんな感じでな。
真崎
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